店頭で不調を訴えられる方、特に20~50代の女性のお話をお聞きしていると、「血」にまつわることが原因であることが非常に多いように思います。
いえ、ほぼ「血」が原因であるといっても過言ではない気がしています。
とくに若い女性の「血」の健康は、将来の妊娠や出産、そして生涯にわたる健康の基盤になると考えます。
しかし、現代社会の生活習慣は、知らず知らずのうちに「血」を消耗させたり、巡りを悪くさせ、体調悪化を招きやすいものばかりです。
本日のブログでは、女性が特に注意すべき、「血」の状態を悪くしやすい行動についてお話します。

目次
なぜ血が大切なのか?
血液は、体中に酸素や栄養を運ぶ役割をします。そしてこれこそが血液の最も重要な働きです。(もちろん他にも重要な働きはあります。)
さらに東洋医学では「血」は、それ以上の意味を持っています。
東洋医学の考え方では、「気(き)」、「血(けつ)」、「津液(しんえき)」という3つの要素が、体の健康を支えると考えられています。このうち、血はまさに体の土台を支える、とても大切な役割を担っています
- 体全体を潤す:肌や髪にツヤを与え、筋肉や関節をスムーズに動かします。
- 精神を安定させる:血は心を養うと考えられており、血が足りないと精神が不安定になったり、眠りが浅くなったりすることがあります。
- 体を温める:血は温かさを持ち、体を温める働きをします。特に女性は、生理などで血を失いやすいため、冷えやすい傾向があります。
血の状態が悪くなるとどうなる?
血の状態が健康でないと、心身にさまざまな不調が現れます。
こきあ相談薬店では、単に血といっても血の量と質、そしてその流れ、そのすべてが大切だと考えます。
東洋医学的考え:血が足りない状態(血虚/けっきょ)
体の栄養が不足している状態です。
- 症状:めまい、立ちくらみ、貧血、疲れやすい、肌や髪の乾燥、不眠、不安感など。
東洋医学的考え:血の流れが滞っている状態(瘀血/おけつ)
血がドロドロになって、流れが滞っている状態です。
- 症状:肩こり、頭痛、生理痛、シミやクマができやすい、手足の冷え、手足のしびれなど。
現代医学的考え:貧血・鉄不足
こきあ相談薬店では、お持ちいただいた血液データから、お客様のお体の状態を診させていただいています。
その中で、とくに貧血、その中でも鉄が不足していることによる貧血の方が圧倒的に多いように思います。
人は約37兆個の細胞が寄り集まった生命体ですが、血液によってその細胞一つ一つに栄養と酸素が送り届けられ、そこでエネルギーが作られることにより細胞が機能し、ひいては命を保っています。
栄養: 食事から得られるタンパク質や糖質、脂質など。これらは、細胞が働くための「燃料」であり、新しい部品を作るための「材料」です。
酸素: 呼吸によって肺から取り込まれる気体。これは、燃料を燃やしてエネルギーを生み出すために不可欠なものです。酸素がないと、栄養は効率よくエネルギーに変わることができません。
それでは、細胞が活動するために必要な栄養と酸素は、どのように運ばれてくるのでしょうか? その役割を担うのが血です。
血は、酸素を運ぶ赤血球や、栄素を溶かし込んで運ぶ血漿(けっしょう)などからできています。
- 肺で取り込まれた酸素は、血液中の赤血球が持つヘモグロビンというタンパク質と結びつくことで全身に運ばれます。
- 食事から消化吸収された栄養素も、栄養素の種類によって違う、それぞれの方法で血流に乗って運ばれます。
つまり、血は栄養と酸素を、体の隅々にある細胞工場へと届ける、まさに「輸送システム」です。
この血の量が十分でなかったり、血の質が悪かったり、血の流れが滞ると、細胞は必要な栄養や酸素を受け取れなくなり、細胞の活動が鈍ってしまうことは容易に想像ができます。
エネルギーが作られなくなるとういことは細胞が機能できなくなる、すると細胞のより集まりである臓器が機能しなくなり、この状態が続くと、臓器の働きが低下し、様々な体の不調として現れます。そして、放っておくと病気や死につながる、見過ごせない危険なサインなのです。
どういう時に血の状態(量・質・流れ)が悪くなるの?
1. 無理なダイエットや不規則な生活による偏った食事
「痩せたい」という願望から、食事量を極端に減らしたり、特定の食材ばかりを摂る偏った食生活は、「血」の材料不足を招きます。
ダイエットに限らず、不規則な生活で食事がきちんと摂れない場合も、つい手軽な物を食べがちになってしまい、材料不足につながります。
- 過度な食事制限・不規則な食事: 「血」は、食べたものから作られます。特に、タンパク質、鉄分、ビタミン類が不足すると、良質な「血」を生成することができません。
- 冷たい食べ物・飲み物の摂りすぎ: 東洋医学では、胃腸は「気」と「血」を生成する大切な場所と考えます。冷たいものを摂りすぎると、胃腸の機能が低下し、消化吸収が悪くなるため、「血」を作る力が弱まります。
対策: 3食バランスの取れた食事を心がけ、特にタンパク質や鉄分を豊富に含む食材を意識して摂りましょう。冷たい飲み物よりも、常温や温かい飲み物を選び、体を内側から温める習慣をつけましょう。鉄分は日ごろの食事で充分量を摂ることはなかなか難しいのでサプリメントで補うこともおすすめです。
2.食べた物を十分消化吸収できない
食べた物は胃腸により消化吸収され栄養となるのですが、その消化吸収が出来ない方がおられます。
胃の動きが十分でない、消化酵素が十分でないなどいわゆる「胃弱」という状態の方は、そもそも十分な量の食事が摂れず、頑張って食べたとしても、それを消化吸収しずらく、栄養として利用できないタイプです。
対策: 食べる物や食べ方を工夫して、少しでも多くの食事を摂れるようにすることが第一歩になります。その上で胃を丈夫にするようなサプリメントなどを取り入れられるのもおすすめです。
3.夜更かしと睡眠不足
夜は、一日中活動した心身を休め、「血」を養う大切な時間です。東洋医学では、「血」は夜間に肝臓に戻って蓄えられ、全身に再配分されると考えます。
- 夜更かし: 肝臓が十分に休息できないと、「血」を蓄える働きが弱まり、「血虚(けっきょ)」と呼ばれる「血」の不足状態を招きます。
- 睡眠不足: 睡眠時間が足りないと、体の修復や再生が不十分になり、「血」だけでなく、生命エネルギーである「気」も消耗します。
対策: 質の良い睡眠を7時間以上確保することを目標にしましょう。寝る前にスマートフォンやパソコンを見るのを控え、リラックスできる時間を持つことが大切です。
4. 過度なストレスと感情の抑圧
東洋医学では、ストレスや感情の起伏は「気」の流れを乱すとされています。特に、怒りやイライラは「気」を逆上させ、不安や悩みは「気」を停滞させます。
- 「気」の停滞: 「気」は「血」を巡らせるポンプのような役割を担っています。「気」の流れが滞ると、「血」もスムーズに流れなくなり、「瘀血(おけつ)」と呼ばれる「血」の滞り状態を引き起こします。これにより、月経痛や冷え、顔色の悪さなどの症状が現れることがあります。
- 感情の抑圧: 自分の感情を抑え込むことは、「気」の流れを慢性的に滞らせ、心身の不調につながります。
対策: ストレスをため込まないよう、適度な運動や趣味を見つけて、気分転換を図りましょう。悩みや不安は一人で抱え込まず、信頼できる人に話すことも大切です。
5. 生理中の冷え
生理中は、東洋医学でいう「経絡(けいらく)」というエネルギーの通り道が開き、「血」が体外に排出されます。この時期に体が冷えると、血行が悪くなり、「血」の流れが滞ります。
- 薄着や冷たい飲み物: 腹部や腰周りが冷えると、子宮の働きが低下し、月経痛を悪化させたり、経血の排出を妨げたりします。
- シャワーだけで済ませる: 生理中も、湯船に浸かって体を温めることは、血行を促進し、経血の排出をスムーズにするために重要です。
対策: 生理中は、腹巻きや温かい下着を着用し、体を冷やさないように心がけましょう。温かい飲み物や、体を温める効果のある生姜やシナモンなどを積極的に摂り入れるのも良いでしょう。
これらの行動は、日々の忙しさの中でついやってしまいがちですが、若い頃からの積み重ねが、将来の健康を左右します。自分の体をいたわり、養生することで、健やかな「血」を育み、美しい未来につなげていきましょう。
生理中だけでなく、日ごろから身体を冷やす生活をしていると、胃腸の働きが低下したり自律神経の働きが低下したりなどして、血を作り出せなくなるので、生理のある女性だけでなく、すべての方に、体の冷えには気をつけていただきたいです。
エネルギーこそすべて!
我々の体は、本来健康に生きられるように出来ています。(先天的な疾患、器質的な病気やケガなどを除けば)
にもかかわらずどこかが不調を感じる場合は、体の機能がうまく働いていないせいです。
その理由は何かというと、究極のことをいうと、「エネルギー」がきちんと作れていないから。
同じことの繰り返しになりますが、細胞一つ一つがキチンとエネルギーを自ら作り出し、細胞の本来の働きが出来ていると、(細胞の寄り集まりである)臓器もきちんと機能します。
そのエネルギーを作り出すためには、とにもかくにも食べること。
さらにはどのような物を食べるべきかは容易に想像できますよね。
まずは食事をキチンと食べる!
現代社会では手軽に食べる物が手に入ります。
しかし、よくよく気を付けなければ、その多くがカロリーだけの「空の栄養素」である場合があります。
あるいは、パンや麺類は肉や魚などと比べると楽に食べられるため、そちらを摂りがちになり、結果、バランス的にも糖質過多になりがちです。
先日も夕食の買い物のレジ待ちをしていると、前に並んでいた20代の女性のかごの中身が見えるともなく見えてしまいました。
午後7時すぎにも関わらず、かごの中身は菓子パンとせんべいの二つのみ。
もちろん、これが彼女の夕食とは限りません。買い物のし忘れをしただけかもわかりませんし、誰かに頼まれて買いに来ただけかもわかりません。
にしても、です。これが彼女の夕食ではなく、かりにそれらを夕食後に食べるとすれば、それはそれで糖質過多になることが想像できますし、かりに翌日の朝食になるとすれば、それはそれで血糖値スパイクが心配になります。
あの菓子パンとせんべいが誰かの主食ではなく、あくまでも嗜好品であることを願うばかりです。
※菓子パンとせんべいを食べてはいけないと言っているのではなく、たまにおやつとして食べるのであれば全然よいと私は思っています。
「血」の健康は生涯にわたる健康の基盤
冒頭でも述べましたが、「血」の健康は生涯にわたる健康の基盤になると考えます。
そして「血」の健康は食べることから作られます。
どうか口にするものは手軽さ、便利さだけでなく、よく考えてから選んでくださいね。
さらには、食べないという選択肢はありません。必ず食事はきちんと摂るようにしてください。
それが一生懸命頑張って健康に生きようとしている自分の体に、自分が出来ることです。
こきあ相談薬店はどうすれば血を増やせるのか?巡りが良くなるのか?どうすればいいかわからない!などお悩みの方、お一人おひとりのお食事や生活を詳しくお聞きして、その方に合った生活の仕方や食べ方、漢方薬や漢方食品、サプリメントをご提案しています。いつでもご連絡お待ちしております。
ご連絡方法などは下記に記載しておりますのでそちらをご覧ください。
下記は以前に書いた鉄不足についてのブログです。よろしければぜひこちらもご覧になってください。
下記は隠れ貧血について書いたブログです。
根本から治していくために
こきあ相談薬店ではお越しいただいた際に、お客様の生活スタイルや食事の摂り方などを詳しくお聞きし、それぞれお一人お一人に適した漢方薬、漢方食品、サプリメントなどをご提案すると同時に、その方に合った生活や食事の養生法をお伝えしています。
体調というものは一度正のスパイラルに入ると、どんどん良くなっていくものです。今現在、負のスパイラルに陥っているものを、正のスパイラルにもっていくことをサポートするのが我々がおすすめする物とアドバイスである思っていただければよいです。
これらを決め、始められるのはあくまでもお客様ご本人です。こきあ相談薬店が出来ることはそれを後方支援することです。
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