病気の宣告というものはある日突然です。もちろんそれまでに自分の体にはいろいろな不調は起こっているのですが、まさかそんな病名がつくほどの病気とは・・・

しかも自分では思ってもみない事なので、本当に不安になります。

わたしがバセドウ病の診断をうけたのも、まさにそういう展開でした。「・・・・はて???バセドウ病とな・・・・???」

このブログでは自分自身の経験を交えながらバセドウ病について詳しくお話していきたいと思います。

もくじ

1.バセドウ病とは
2.バセドウ病の原因
3.バセドウ病の診断
4.バセドウ病の治療
5.バセドウ病の合併症
6.バセドウ病の日常生活
7.バセドウ病と東洋医学
8.まとめ

1.バセドウ病とは?

・まずバセドウ病のお話に入る前に、甲状腺ホルモンについてお話します。

・甲状腺とは・・・甲状腺とは首の中央下部(のどぼとけの下)にあり、食物などからヨウ素を取り込んで甲状腺ホルモンを作り血液中に分泌する臓器のことです。

・甲状腺ホルモンの量は視床下部がコントロールしています。血液中の甲状腺ホルモンの量が足りないと下垂体から甲状腺刺激ホルモン(TSH)を分泌して甲状腺の働きを活発にして甲状腺ホルモンの量を増やします。反対に甲状腺ホルモン量が多すぎるとTSH分泌量を減らして甲状腺の活動を抑え、甲状腺ホルモン量を減らします。(これらの機能が失調して甲状腺の働きが活発になりすぎた結果、甲状腺ホルモンが過剰に作られるようになったのがバセドウ病です。)


・甲状腺から分泌された甲状腺ホルモンは血液に乗り全身に運ばれ、様々な働きをします。


①新陳代謝の促進: 私たちの体がエネルギーを消費して活動するための代謝を活発にします。
②成長の発育: 特に子どもたちの成長には欠かせないホルモンです。
③体温の調節: 体温を一定に保つ働きがあります。
④心拍数や血圧の調節: 心臓の働きや血圧を調整します。
⑤脳の発達: 脳の発達にも重要な役割を果たします。

このように甲状腺ホルモンは、人が生きてくうえで大変重要な役割をしているホルモンです。

・バセドウ病とは・・・その甲状腺ホルモンが過剰に分泌されることで起こるのがバセドウ病です。自己免疫疾患の一種で、自分の体が誤って甲状腺を攻撃し、その結果、甲状腺ホルモンが過剰に分泌されてしまいます。複数の原因が関与して発症すると考えられていますが、詳しいことはまだ解明されていません。

・バセドウ病になると・・・甲状腺が腫れて(甲状腺腫)首が太くなったように見えます。(腫れが少なくそう見えない人もあります)また、代謝が異常に高くなり、全身が休むことなく活発に働き続けることになってしまします。以下のような症状です。

①動悸、息切れ: 心臓がドキドキしたり、少し動いただけで息切れを感じやすくなります。
また、いつも走り続けている状態と同じことなので疲れやすくなります。
②体重減少: 食欲はあるのに体重が減ってしまうことがあります。
③発汗、暑がり: いつも汗をかいていたり、暑がりになったりします。
④手足の震え: 手が震えたり、落ち着きがなくなったりします。
⑤イライラ感、不眠: 精神的に不安定になったり、集中力が低下したり、イライラしたり、眠れなくなったりします。
⑥眼球突出: 目が飛び出て見えることがあります。(これは5人に1人ほどの割合でみられます)
⑦甲状腺の腫れ: 首の前面にある甲状腺が腫れてくることがあります。⑧軟便・下痢・頻回な便通
⑨筋力低下・倦怠感
⑩高血圧、高血糖、かゆみ、月経期間の短縮、経血の減少など

これらの症状が数種類~全部出る人もあれば、特に⑥の症状などは人によっては見られないこともあります。個人差が大きく様々なようです。

年代により若干の症状の違いがあるようで、甲状腺の腫れは若い人に多い傾向で、体重減少は高齢者が多い傾向があるようです。

現在バセドウ病を患っている人は多いと推定されていますが、バセドウ病の症状は他の病気と似ている場合があり、診断が遅れるケースも少なくありません。

また、治療後に症状が落ち着き、通院をやめてしまう方もいるため、正確な患者数を把握するのが難しかったり、自覚症状が軽い場合や、症状を他の病気と勘違いしている場合など、未診断のままの人もいると考えられ、正確な人数を把握できていません。

ただ、バセドウ病は、女性に多くみられる病気です。一般的に、男女比は1:5~10程度と言われています。つまり、女性の方が男性に比べて5倍から10倍ほど発症しやすいということです。

発症年齢は20~40代が一番多いようです。ちなみに、私は50前半に発症しました。

バセドウ病は、前述のとおり自己免疫疾患の一種であり、免疫システムが自分の体を攻撃してしまう病気ですが、女性ホルモンには、免疫系に影響を与える働きがあると考えられており、これが女性にバセドウ病が多い原因の一つと考えられています。

バセドウ病の私は①~⑥の症状がありました。これらのことは私の以前のブログに数回にわけてまとめてありますのでよかったらそちらをご覧になってください。

https://kokiayobaablog.com/basedoubyou1/

・バセドウ病の名前の由来は、この病気を最初に詳しく研究し、1840年に発表したドイツ人の医師、カール・フォン・バセドウ (Karl von Basedow) の名前にちなんでいます。ドイツ医学の流れをくむ日本ではバセドウ病と呼ばれていますが、欧米では一般にアイルランド人医師の名前にちなんでグレーブス病とも呼ばれます。

2.バセドウ病の原因

バセドウ病の具体的な原因は、まだ完全に解明されていません。しかし、自己免疫疾患であることが分かっています。

自己免疫疾患とは、本来体を守るはずの免疫システムが、誤って自分の体を攻撃してしまう病気の総称です。バセドウ病の場合、免疫システムが甲状腺を異物とみなして攻撃し、結果として甲状腺ホルモンが過剰に分泌されてしまうと考えられています。

バセドウ病の発症にかかわる可能性のある要因

  • 遺伝的な要因: 家族にバセドウ病の患者がいる場合、発症リスクが高まる可能性があります。
  • 環境要因: ストレス、喫煙、ウイルス感染、妊娠・出産など、様々な環境要因がトリガーとなって発症することが考えられています。

なぜ自己免疫ができてしまうのでしょう?

その詳しいメカニズムは解明されていませんが、以下のような説が有力視されています。

  • 遺伝子の異常: 特定の遺伝子を持つ人が、環境要因によってバセドウ病を発症しやすいという説です。
  • ウイルス感染: ウイルスの感染が、免疫システムを混乱させ、自己免疫を引き起こす可能性が指摘されています。
  • ホルモンバランスの変化: 女性ホルモンの変動が、免疫系に影響を与える可能性が考えられています。

また、バセドウ病は、他の疾患との関連性が指摘されることがあります。

バセドウ病と関連が深い疾患

  • 橋本病: バセドウ病と同様に自己免疫疾患で、甲状腺機能が低下する病気です。両者は、同じ自己免疫メカニズムが関与していると考えられており、患者さんの中には、バセドウ病と橋本病を繰り返す方もいます。
  • 膠原病: ループスや関節リウマチなど、免疫系が自己の組織を攻撃する病気の総称です。バセドウ病と膠原病は、共に自己免疫疾患であるため、両方を併発するケースも報告されています。
  • 糖尿病: バセドウ病の患者さんでは、糖尿病を発症しやすいという報告があります。
  • 血液検査の結果ではコレステロールや中性脂肪の低下がみられることがあります。(代謝亢進のため)
  • 骨粗鬆症: バセドウ病による代謝亢進が、骨を弱める働きがあるため、骨粗鬆症のリスクが高まります。
  • 眼疾患: バセドウ病眼症と呼ばれる、眼球の突出や眼瞼の腫れなどの眼の症状を伴うことがあります。
  • 精神疾患: バセドウ病の症状として、不安感、抑うつ状態、不眠症などがみられることがあります。これらの症状が、精神疾患と誤診されるケースもあります。
  • 心疾患: バセドウ病による心拍数の増加や不整脈が、心不全や心房細動などの心疾患を引き起こすことがあります。

なぜバセドウ病と関連性があるのか?

  • 共通の免疫メカニズム: バセドウ病と関連性の深い疾患の多くは、自己免疫疾患であり、共通の免疫メカニズムが関与していると考えられています。
  • 代謝の変化: バセドウ病による代謝の亢進が、他の臓器や組織に影響を及ぼし、様々な疾患を引き起こす可能性があります。

*ここでバセドウ病と橋本病の違いを説明します。

バセドウ病では自己免疫が甲状腺を刺激し、ホルモンの分泌を促進するのに対し、橋本病では自己免疫が甲状腺を破壊し、ホルモンの分泌を抑制します。

バセドウ病・・・

  • 甲状腺ホルモンが過剰に分泌される: 新陳代謝が活発になり、動悸、息切れ、体重減少、発汗などの症状が現れます。
  • 自己免疫が甲状腺を刺激: 免疫システムが誤って甲状腺を刺激し、ホルモンの分泌を過剰に促します。
  • 主な症状: 動悸、息切れ、体重減少、発汗、暑がり、手足の震え、イライラ感、不眠、眼球突出など。

橋本病・・・

  • 甲状腺ホルモンが不足する: 新陳代謝が低下し、だるさ、倦怠感、寒がり、むくみ、便秘などの症状が現れます。
  • 自己免疫が甲状腺を破壊: 免疫システムが甲状腺を攻撃し、ホルモンの分泌量が減ってしまいます。
  • 主な症状: だるさ、倦怠感、寒がり、むくみ、便秘、体重増加、肌の乾燥、脱毛、思考力の低下など。

3.バセドウ病の診断

バセドウ病の診断は、問診、血液検査、画像検査などを組み合わせて行われます。

問診・・・

医師は、患者さんの症状について詳しく聞き取ります。

  • 動悸、息切れ、体重減少、発汗、暑がり、手足の震え、イライラ感、不眠、眼球突出などのバセドウ病の典型的な症状があるかを確認します。
  • 家族歴や過去の病歴についても詳しく聞き、バセドウ病を発症するリスク因子があるかを確認します。

血液検査・・・

血液検査では、以下の項目が調べられます。

  • 甲状腺ホルモン: バセドウ病では、甲状腺ホルモン(FT3、FT4)が上昇していることが一般的です。
  • 甲状腺刺激ホルモン(TSH): TSHは、甲状腺にホルモン分泌を促すホルモンですが、バセドウ病ではTSHが低下していることが多く見られます。
  • 甲状腺刺激ホルモン受容体抗体(TRAb): この抗体が陽性の場合、バセドウ病が強く疑われます。

画像診断・・・

  • 超音波検査: 甲状腺の大きさを測ったり、腫瘍などの異常がないかを確認します。
  • 放射性ヨウ素検査: 甲状腺がヨウ素をどれだけ吸収するかを調べ、甲状腺の機能を評価します。
  • CT検査やMRI: 他の臓器への影響を調べるために、必要に応じて行われることがあります。

その他の検査

  • 眼科検査: 眼球突出や眼瞼の腫れなど、眼の症状がある場合は眼科検査を行います。
  • 心電図: 心臓への負担を評価するために、心電図検査が行われることがあります。

診断のポイント

  • 複数の検査結果を総合的に判断: 血液検査の結果だけでは、他の甲状腺疾患との鑑別が難しい場合もあります。そのため、複数の検査結果を総合的に判断して診断されます。
  • 自己抗体の有無: TRAbが陽性であることは、バセドウ病の診断において非常に重要な指標となります。

ちなみに。

バセドウ病を含む甲状腺の疾患では、もともと甲状腺に疾患があるだろうと診察に臨まれる方は少ないと思います。

私の場合は(意外なことに?)まぶたの腫れがなかなかひかない。ということがバセドウ病の診断を受けるきっかけになりました。

まずまぶたの腫れを診てもらうのに眼科医へかかりました。そこでバセドウ病の疑いあり。と診断をうけ、その足でかかりつけ医のところへ行きました。
そしてかかりつけ医での血液検査の結果、甲状腺ホルモン値が高かったため、即、抗甲状腺ホルモン剤(チアマゾール)を服用開始しました。ところが、数日後にそのかかりつけ医からバセドウ病ではなく橋本病かも?・・と言われ、甲状腺の専門病院の紹介を受けました。その後甲状腺専門の病院に変わり、バセドウ病の診断の確定を受けたというのが経緯です。
甲状腺専門の病院では、初回に問診、、触診、血液検査、尿検査、レントゲン検査、咽頭部のエコー検査を受けました。2回目からは問診、触診、血液検査が毎回行われました。

常日頃より自分の心身の観察を行い(というと難しいことのようですが、要は、毎朝、自分の顔や舌を観たりして、いつもと違和感がないか、自分のことをまじまじと観ておく)、違和感がある時は早めに医師の診察を受けることが大切だと思っています。

4.バセドウ病の治療

治療の目的

バセドウ病の治療の目的は、以下の通りです。

  • 甲状腺ホルモンの分泌量を正常にする: 動悸、息切れ、体重減少などの症状を改善します。
  • 合併症の予防: 眼疾患、心疾患などの合併症を予防します。
  • 生活の質の向上: 日常生活を送る上で不快な症状を改善し、QOLの向上を目指します。

1.薬物治療(抗甲状腺薬)

  • 最も一般的な治療法です。
  • 甲状腺ホルモンの産生を抑える薬(チアマゾール、プロピルチオウラシルなど)を飲みます。
  • メリット: 外来で治療でき、比較的副作用が少ない。
  • デメリット: 長期にわたる服薬が必要で、再発のリスクがある。

2.放射性ヨウ素内用療法(アイソトープ治療)

  • 効果が高い治療法です。
  • 放射性ヨウ素を服用することで、甲状腺を破壊し、ホルモンの産生を抑えます。
  • メリット: 外来で治療でき、効果が早く現れる。
  • デメリット: 甲状腺機能低下症になる可能性がある。妊娠中や授乳中にはできない。

3.手術

  • 薬物治療や放射性ヨウ素治療が効果がない場合に行われます。
  • 甲状腺の一部または全部を切除します。
  • メリット: 一度に治療が完了する。再発が少ない。
  • デメリット: 入院が必要で、声帯麻痺などの合併症のリスクがある。

治療法の選択は、年齢、症状、合併症の有無、妊娠を希望するかどうかなど、様々な要因を考慮して医師とよく相談して決める必要があります。

私の場合は、メルカゾール錠(5mg)という抗甲状腺薬を1日6錠を朝晩に分けて服用するところからスタートし、2週間に1度の診察と血液検査を受け、ひと月後くらいに1日4錠になり、さらにふた月ほど後に1日2錠になりました。薬の副作用も出ませんでした。(ここまでは案外スムーズに薬が減っていきました)さらに数か月後には1日1回1錠になり(このあたりまで1~2か月に1度診察を受けていました)、それが2年ほど続きました(このころの診察は3か月に1度)。その後、それが1日おきになりさらに2年ほど。その後メルカゾール2.5mg錠というものが発売されてからは、それを1日おきに飲むことを続けること、これまた2年ほど。そしてようやく薬から卒業できました(このころは診察は半年に一度でした)。発症してから6年ほどをかけて徐々に薬が減薬、卒薬できたわけです。血液検査の数値は自己抗体のTRAbの数値以外は、比較的早い段階から安定し、正常範囲内になっていましたが、甲状腺の専門医はすごく慎重に薬を減らしていかれていました。とくに、卒薬する時は冬に向けてのシーズンには向いておらず、そのため夏場になるまでさらに半年服薬が続くとなった時は心が折れそうでした。今となれば思い出の一つです。(ちなみに、これは記憶を絞り出して書いておりますので小さな思い違いがあるかもわかりません。が、だいたいこのような流れだったと思います)私の場合は自己抗体のTRAbの数値がなかなか下がらず、比較的薬の服用期間が長引いたようです。

卒薬できて1年以上になりますが、今なお半年に1度診察と血液検査は受けており、本当にセンシティブなものなのだなぁ~と、自分のことながら思っております。

前述しましたが、薬物療法はこれほど時間がかかり、かつ再発防止のために慎重に慎重を重ね、ようやく卒薬できるようになるということです。

5.バセドウ病の合併症

バセドウ病は、甲状腺ホルモンが過剰に分泌される病気ですが、この状態が長く続いたり、適切な治療を受けないと、様々な合併症を引き起こす可能性があります。

  • 眼症状:
    • 眼球突出: 目が飛び出て見える状態。・・・ 目の奥にある脂肪組織や目を動かす筋肉が炎症やむくみにより腫れ上がり、眼球を後ろから押し出します。
    • 眼瞼後退:まぶたが下がらなくなる状態。・・・上まぶたを上げる筋肉の緊張や炎症により、まぶたが下がらなくなります。
    • 複視: 物が二重に見えたり、物が歪んで見える状態。・・・眼球を動かす筋肉に炎症が起きると筋肉がはがれ動きが悪くなります。このため左右の眼球が同じように動かず、物が二重に見えてしまいます。
    • 眼瞼裂の拡大: 目が開ききってしまい、目が乾きやすくなる状態。
  • 心臓の症状:
    • 動悸: 心臓がドキドキする感覚。
    • 息切れ: 少しの運動でも息が切れる。
    • 心房細動: 心臓が不規則に拍動する状態。
    • 心不全: 心臓がうまく血液を送り出せず、全身に血液が行き渡らなくなる状態。
  • 骨の症状:
    • 骨粗鬆症: 骨がもろくなり、骨折しやすくなる状態。
  • 神経症状:
    • 周期性四肢麻痺: 手足が突然動かなくなる発作。
  • 前脛骨粘液水腫(ぜんけいこつねんえきすいしゅ)・・・ふくらはぎの前側、つまり脛骨(けいこつ)の前方に、むくみのようなものができ、皮膚が硬く厚くなる状態。
  • その他:
    • 甲状腺クリーゼ: 高熱、動悸、意識混濁などの多機能不全の重篤な症状。
    • 皮膚の症状: 多汗、湿疹など。
    • 消化器症状: 下痢、食欲不振など。

合併症のリスクを高める要因

  • 治療の遅延: 早期に治療を開始しないと、合併症のリスクが高まります。
  • 治療の不十分さ: 治療が不十分な場合も、合併症のリスクが高まります。
  • 喫煙: 喫煙は、特に眼症状の悪化のリスクを高めます。
  • 高齢者: 高齢者は、若年者に比べて合併症を起こしやすい傾向があります。

合併症を予防するには・・・

  • 早期の診断と治療: バセドウ病の症状を感じたら、早めに医療機関を受診し、適切な治療を受けることが大切です。
  • 定期的な検査: 医師の指示に従い、定期的に検査を受けましょう。
  • 生活習慣の改善: 喫煙をやめる、バランスの取れた食事を心がける、十分な睡眠をとる、適度なストレス解消など、生活習慣を改善しましょう。

合併症が出たら・・・

合併症が出た場合は、症状が悪化する前に、必ず医師に相談しましょう。バセドウ病の合併症は、早期発見・早期治療が大切です。

最後に私の場合です。

私の場合、合併症は、片方の目はまぶたが腫れるバセドウ眼症と、もう片方の目は眼瞼が上がる眼瞼後退の症状がでました。幸いなことに複視は出ませんでした。
目の症状はかかりつけの眼科から紹介を受けた総合病院の眼科にかかりました。
1度だけステロイドの眼球注射の治療を受け、あとは定期的に眼球の動きをみる検査や、そのほかの検査を行い、現在は小康状態を保っています。(ただし、まぶたの腫れや引きつりが治ったわけではありません。形成外科を紹介されましたが、そちらにかかるのは止めました。)

このことも以前のブログに書いておりますのでよかったらそちらの方もご覧になってください。⇒https://kokiayobaablog.com/basidougansyou/

動悸もよく起こりましたので、その薬も処方されました。が、こちらはほどなく治まりましたので、薬もほぼ飲むことなく終わりました。

6.バセドウ病の日常生活

バセドウ病と診断された場合、日常生活においていくつかの注意点があります。これらの注意点を守ることで、症状の悪化を防ぎ、快適に過ごすことができます。

  • 規則正しい生活: 睡眠を十分に取り、規則正しい生活を送ることが大切です。不規則な生活は、体に負担をかけ、症状を悪化させる可能性があります。
  • バランスの取れた食事: 三食バランスの取れた食事を心がけましょう。特に、ビタミンやミネラルを豊富に含む食品を積極的に摂ることが推奨されます。これはエネルギー代謝が過度に高まっているため、ビタミンやミネラルが浪費され不足気味になるためです。
  • 海藻類など過剰なヨウ素摂取は、避けるようにしましょう。
  • 代謝を亢進させる唐辛子やアルコールなどの刺激物やカフェイン、白砂糖なども控えるようにしましょう。
  • 適度な運動: 医師と相談の上、無理のない範囲で運動を行いましょう。ただし、激しい運動は心身に負担をかけるため、控えましょう。
  • ストレスを避ける: ストレスはバセドウ病の症状を悪化させる可能性があります。リラックスできる時間を作り、ストレスを溜めないように心がけましょう。
  • 禁煙: 喫煙は、バセドウ病の症状、特に眼症状を悪化させる可能性があります。禁煙を心がけましょう。
  • 高温環境の回避: 高温環境は代謝を上げるため、症状を悪化させる可能性があります。また、心臓に負担がかかります。サウナや激しい運動などは避けましょう。
  • 薬の服用: 医師から処方された薬は、指示通りに服用しましょう。自己判断で服用を中断したり、量を変えたりすることは避けてください。
  • 定期的な通院: 定期的に医師の診察を受け、検査を行いましょう。
  • 麻黄、エフェドリン、メトキシフェナミン、無水カフェイン、ナファゾリン、抗コリン剤、抗ヒスタミン剤などはバセドウ病を悪化させることがあるので注意が必要です。
  • バファリンは遊離型甲状腺ホルモン剤を増加させる。甲状腺ホルモンが高い状態では胃潰瘍・十二指腸潰瘍ができやすいのでバファリン、ボルタレンなどの胃粘膜障害の強い非ステロイド性抗炎症剤(NSAIDs)を避けましょう。

一言でいうと、交感神経を活発にするようなことは避け(=代謝を促進してしまう)、副交感神経を活発にするような生活を心がけることが大切です。

また、投薬治療で薬が効いてきて代謝が元通りになると、服薬前と(=病状が悪化していた時)同じ食事量では太りやすくなります。それを避けたい人は食事の量を心して減らす必要があります。

私がバセドウ病に罹患してからの日常生活は、一言でいうと、1日に1~2度薬を飲む以外は普段の生活と何も変わりなし。の生活でした。仕事も普通に行けましたし、通院も最初の方こそ2週間に1度でしたが、それもほどなく数か月に1度になりましたので、それほど負担にもなりませんでした。

普段より食事内容も、年齢が年齢だけに脂っこいものなどはあまり食べられなくなり、それほど悪い内容でもなかったので、それほど気を遣うこともなく、普段通りの食事をしていました。

私の場合は幸いなことに症状が軽い方で、かつ薬も良く効き、すぐに手や足の震えや暑がり、発汗なども治まったので、通常生活と変わりなく過ごせたのかもわかりません。症状のひどい方や、薬が効きにくい方は、日常生活に支障が出たり、あるいは生活に何らかの制限がかかることがあるかもわかりません。

7.バセドウ病と東洋医学

東洋医学ではバセドウ病は精神的なストレスや生活や食生活の乱れなどによる影響で気血水のバランスや五臓のバランスが崩れ、巡りが悪くなり、喉に腫れものができる病気で、癭病(えいびょう)、癭気、癭瘤などと言われます。

従って東洋医学では滞った気血水の巡りをよくすることで根本治療を進めます。

・イライラや情緒不安定など⇒「肝鬱気滞」証=気の流れが悪い
・暑がりや発汗、のぼせ、感情の起伏が激しい、不眠、眼球突出、手指の震え、口が苦いなど⇒「肝火」証=「肝鬱気滞」が熱を帯びた状態
・甲状腺の腫れが硬い⇒「瘀血」=血流が鬱滞しやすい
・腫れやしこりができやすい体質+胸苦しい、悪心、食欲不振、便秘など⇒「痰湿」=水の流れが悪い 肝鬱気滞を合わさってなることが多い
・病気が長期化して動悸、不整脈、胸のあたりがざわざわとして落ち着かない、不眠、多汗、手指の震え、目の乾き、めまい、口渇、疲労倦怠感など⇒「心肝陰虚」=心と肝の陰液が消耗している

などのように症状をみながらそれぞれに応じた漢方薬などで治療を進めます。

東洋医学で治療を受ける場合の注意点としては、

  • 専門医の相談: 漢方薬は、医師や薬剤師の指導のもとで服用しましょう。
  • 西洋医学との連携: バセドウ病の治療は、西洋医学と東洋医学を併用することで、より効果が期待できます。
  • 時間のかかる治療: 漢方治療は、西洋医学のように即効性があるわけではありません。根気強く治療を続けることが大切です。

私の場合は職業柄、抗甲状腺薬の服用とともに体質を改善していくための漢方を一緒に服用しました。(私の場合は痰湿タイプなのでそれを改善する漢方です。)おかげさまで症状は速やかに改善され、眼球突出も、他人から見たらほぼわからないくらいに改善しています。

8.まとめ

一病息災という言葉がありますが、私の場合は、他の医療機関にかかってアンケートなどに答える場面で、既往歴や服薬中の薬を書くのがとてもストレスになりました。

病気にはならない方がいいに決まっています。

ちょっと体調を崩しただけでも、「はた!!また甲状腺ホルモン値が上がってきてる???」と不安になったりもします。

半面、生活には割と気を遣うようになりました。とにかく無理はしない。何事もほどほどにしておく。そういう意味では一病息災なのでしょうか。

ストレスというものは、受け止め方の問題で、その人その人の物事のとらえ方によるものが多いと思います。

この病気はストレスとかなり関連が深いようですが、実際、本当にその通りだと思います。

自分が発症したときも、親の介護のピークあたりでした。

しかし、振り返ってみて、それすらも、自身のとらえ方が違っていれば、ストレスをストレスとも思わなくて済んだのではなかったのかなぁ~~。

などと、今更ながら思う時があります。

要するに、病気をつくるも作らないのも自分次第・・・?

と言ってしまえば元も子もないですが・・・。

このブログではバセドウ病についてお話させていただきました。

実体験では、治療には本当に時間がかかる病気だなぁ~という感想です。が、幸い、私の場合は西洋医学と東洋医学を併用したせいもあるのか、症状自体は本当に軽くすみ、今現在は何の制限もなく普通に日常生活を送れています。ありがたいことです。

ですので、もし、バセドウ病と言われてこのブログを読んでくださった方がおられましたら、

きっちり治療さえ行えば、けっして恐れる病気ではないことをお伝えして、このブログを終えたいと思います。

もし、不安などをお持ちの方がおられましたら、こきあ相談薬店にご連絡くだされば、いつでも私がお話を聞かせていただきます。

長い文章を読んでいただいてありがとうございました。

                     こきあ相談薬店 薬剤師 芳田里美

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