腸は人体最大の免疫器官であることがわかってからは久しいですが、まだまだよくわかっていないこと、正しい知識が共有されていないことが多いことも事実です。

本日のブログではそんな腸、特に小腸、そして乳酸菌との関係を深堀していきたいと思います。

このブログが腸のお悩みがある方や、免疫力アップに興味のある方のお役に立てると嬉しいです。

口から肛門までは、実は外界

私たちの体の消化管は、口から始まり、食道、胃、小腸、大腸を経て肛門に至る一本の管になっています。(実はレッグウォーマーのように手でクルクルっとすると表と裏をひっくり返すことができてしまう(*_*)・・・・?!)

そのため、この管の内部は、体表と同じく、厳密には「体の外」と見なされます。

口から入った食べ物は、この管の中を移動していきます。

まず、口で食べ物を噛み砕き、唾液に含まれる酵素(アミラーゼ)で炭水化物の一部を分解します。

次に胃では、口から送られた食べ物を一時的に貯蔵し、胃液の強い酸と消化酵素(ペプシン)でタンパク質を分解します。食べ物を粥状(かゆじょう)にすることで、次の小腸での消化・吸収を助けます。

そして、消化管の中で最も重要な消化器官である小腸では、膵臓や肝臓から送られる消化液の助けを借りて、炭水化物、タンパク質、脂質を完全に分解し、栄養素を吸収します。
と同時に、腸管免疫で、食べ物や飲み物と一緒に紛れ込んだ有害な異物を、厳しくチェックし、体の中に入れないようにしています。

最後に大腸で、小腸で吸収されなかった食べ物の残りから、主に水分やミネラルを吸収し、便を形成し、肛門から排泄します。
この大腸でも腸内細菌叢により免疫のバランスが調整されています。

小腸と大腸で全身の約70%の免疫が担われていると考えられています。

腸管免疫とは、いわば「外部からの侵入者を見張る関所」のようなもので、私たちの健康を根底から支えてくれているのですね。

腸管免疫の3つの主要な役割

そのような関所ではどのようなことが行われるのでしょうか?

  1. 侵入者の排除(病原体やウイルス) 腸管免疫は、食べ物に含まれる有害な細菌やウイルスを素早く見つけ出し、攻撃して無力化します。
    もし、腸管免疫がうまく機能しなければ、これらの病原体が体内に侵入し、様々な感染症を引き起こすリスクが高まります。
  2. 有害物質のブロック 腸の壁は、健康な状態では異物が体内に侵入するのを防ぐ「バリア」として機能しています。
    腸管免疫は、このバリア機能の維持に深く関わっており、有害物質が体内に吸収されるのをブロックします。
  3. 免疫のバランス調整(アレルギー・自己免疫疾患) 腸管免疫の最も重要な役割の一つが、免疫の「寛容(かんよう)」、つまり過剰な反応を抑えることです。
    食べ物や花粉など、本来は無害なものに過剰に反応すると、アレルギーや自己免疫疾患につながります。腸管免疫は、これらを「敵ではない」と認識し、攻撃しないように免疫細胞に教え込む「教育係」のような働きもしています。

小腸の腸管免疫システムをさらに深く理解しよう

小腸の免疫システムは、単に異物を排除するだけでなく、「敵」と「味方」を正確に区別し、適切な免疫反応を起こすという、高度な判断力を持っています。その鍵となるのが、以下の3つの要素です。

1. パイエル板:免疫細胞の「司令部」

パイエル板は、小腸の壁に沿って点在する、免疫細胞の集合体です。ここは、まるで軍の「司令部」のように機能します。 口から入った異物(抗原)の情報がM細胞を通じてここに届くと、この司令部では、異物が有害な病原体なのか、それとも無害な食べ物や共生する腸内細菌なのかを分析します。

2. M細胞:腸内の「情報収集員」

パイエル板の上には、特殊な役割を持つM細胞という細胞があります。通常の腸の細胞が絨毛で栄養を吸収するのに対し、M細胞には絨毛がありません。その代わりに、抗原を積極的に取り込み、パイエル板の内部にいる免疫細胞に「情報」を提示します。M細胞は、いわば腸内の状況を司令部に報告する「情報収集員」です。

3.パイエル板内部の免疫細胞と一連の仕組み

  1. M細胞による情報収集: まず、パイエル板を覆うM細胞が、腸内の異物(抗原)を積極的に取り込み、パイエル板内部のポケット状の空間にいる樹状細胞に提示します。樹状細胞は免疫システムの「司令官」のような存在で、侵入者(抗原)を分析し、他の免疫細胞に指令を出します。
  2. 免疫細胞の「分析と指令」: 樹状細胞は、受け取った抗原が病原体であれば、パイエル板内部のB細胞T細胞に情報を伝えます。
    • B細胞は、抗原に特異的なIgA抗体を産生する形質細胞へと分化します。このIgA抗体は腸管の粘液中に分泌され、病原体に付着して無力化します。
    • T細胞は、抗原の種類に応じて、他の免疫細胞を活性化したり、炎症を調整したりする役割を担います。

このように、パイエル板内部では、M細胞が情報収集を行い、樹状細胞が分析・司令官役を担い、B細胞やT細胞が実際に抗体産生や免疫応答を調整するという、精密な連携プレーが行われています。

4. 寛容(トレランス)のメカニズム:免疫の「教育」

このシステムで最も重要なのが「寛容」です。 もし、免疫システムがすべての異物に反応していたら、私たちは毎日食べたものにアレルギーを起こし、常に体内で炎症が起きている状態になってしまいます。

これを防ぐのが、パイエル板で行われる免疫細胞の「教育」です。 情報収集員(M細胞)がもたらした情報が、無害な食べ物や腸内細菌のものであれば、司令部(パイエル板)は免疫細胞に「これは攻撃しなくてよい」という指示を出します。これを「経口免疫寛容」と呼び、この働きによって、私たちはアレルギーや自己免疫疾患のリスクを抑えながら健康を保つことができるのです。

小腸の免疫システムは、情報収集、分析、そして適切な指令を出すという一連の流れで、私たちの健康を賢く守っています。

経口免疫寛容とアレルギーの関係

経口免疫寛容とは、口から入った食物などの無害な抗原(アレルゲン)に対して、免疫システムが過剰に反応しないようにする体の仕組みです。これは、腸管免疫が「これは危険な異物ではない」と認識し、攻撃しないように免疫細胞を「教育」することで成り立っています。

アレルギーは、この経口免疫寛容が正常に働かない場合に起こります。 具体的には、免疫システムが無害なはずの食物を「有害な異物」と誤認してしまい、これを排除しようと過剰な免疫反応(アレルギー反応)を起こしてしまいます。

アレルギーが発症するメカニズム

アレルギーを持つ人の体内で何が起こっているのかを説明します。 アレルギー反応は、主に「経皮感作」と「経口免疫寛容の破綻」という2つのメカニズムで引き起こされます。

1. 経皮感作(皮膚からの侵入)

皮膚のバリア機能が弱くなっていると、食べ物のタンパク質などが傷ついた皮膚から体内に入り込むことがあります。皮膚の免疫細胞はこれを「危険な異物」と認識し、アレルギーの原因となるIgE抗体をつくります。この過程を感作といい、アレルギー反応を起こす準備ができてしまった状態です。

2. 経口免疫寛容の破綻(腸での認識エラー)

感作が成立した状態で、同じ食物を口から摂取したとします。通常であれば、腸管免疫が「これは無害なもの」と判断して経口免疫寛容が働くのですが、アレルギーを持つ人の場合、この機能がうまく働かず、免疫システムがIgE抗体を介して過剰に反応し、アレルギー症状が発症します。

このように、アレルギーは、本来であれば体に無害なはずの物質が、皮膚から侵入して「敵」として認識され、その後、腸での「敵ではない」という判断(経口免疫寛容)がうまく機能しないことで引き起こされる、免疫システムのエラーであると言えます。

近年では、乳幼児期に離乳食の開始を遅らせたり、アレルギーを恐れて特定の食物を除去しすぎたりすることが、経口免疫寛容が誘導される機会を失わせ、結果的に食物アレルギーのリスクを高める可能性があるという考えが広まっています。

小腸で乳酸菌は免疫を高める重要な役割をする!

乳酸菌は、ヨーグルトや漬物、味噌などの発酵食品に多く含まれる善玉菌の代表格です。 一般的に、乳酸菌は「腸内環境を整える菌」として知られていますが、実はそれ以上に、小腸の免疫細胞に直接働きかけ、免疫力を高める重要な役割を担っています。

具体的には、以下のようなメカニズムが明らかになってきています。

  1. 免疫細胞の直接的な刺激 小腸に到達した乳酸菌(たとえ死菌であっても)は、前述のパイエル板などの免疫細胞に取り込まれます。
    すると、乳酸菌の持つ特有の成分が、免疫細胞を活性化させる「スイッチ」となり、免疫力を高める指令を出します。 最近の研究では、乳酸菌が「細胞外膜小胞」という小さな袋を放出し、これを通じて免疫細胞に情報を伝達していることも分かってきています。
  2. 免疫バランスの調整 私たちの免疫システムには、過剰に反応するとアレルギーなどを引き起こす「暴走」のリスクがあります。
    乳酸菌は、この免疫細胞のバランス(Th1細胞とTh2細胞のバランス)を整える働きがあり、アレルギー症状の緩和にもつながると考えられています。
    特定の乳酸菌は、免疫の司令塔である「プラズマサイトイド樹状細胞(pDC)」に直接働きかけることが報告されており、これにより免疫細胞全体を活性化させる、という驚くべき作用も確認されています。
  3. 短鎖脂肪酸の生成 乳酸菌が作り出す「乳酸」は、腸内を弱酸性に保つことで、悪玉菌の増殖を抑えます。
    さらに、この乳酸は、大腸で酪酸菌などの他の腸内細菌のエサとなり、「酪酸」といった短鎖脂肪酸を作り出すことにも貢献します。
    短鎖脂肪酸は、小腸や大腸の粘膜を健康に保ち、免疫細胞を活性化させるなど、全身の健康に不可欠な働きをします。

生きたままの乳酸菌よりも、どれだけの量の乳酸菌か?!が大切

最近では生きたまま腸に届く!という製品が巷でもてはやされ、いかにも身体に効果的!のように宣伝されています。

はたして・・・そこのところはどうなんでしょうか。

前章でお話した通り、乳酸菌は小腸では免疫細胞に直接働きかけ、免疫力を高める重要な役割を果たしています。それには、生きているか死んでいるかよりも、その大きさと数がとても重要になります。

不謹慎かもしれませんが、イメージでいうとパチンコの台でチューリップが開いている間にどれだけ多くの玉が入るかが勝負!!みたいな感じです(;^_^A

では、「かりに小腸ではそうだとしても、大腸のほうでは生きている乳酸菌が大切なんじゃないの?」と言われる方もあるとおもいますが、このブログでは、結論として、大腸でも乳酸菌が生きたまま届こうが届こうまいが、あまり意味がないという事だけお伝えします。

このことを含め、腸内細菌叢と大腸の関係について、後日改めてブログを書きたいと思いますので、詳しくはそちらに譲ります。

腸活プレミアム1.2兆は、小腸への投資

このように、乳酸菌は単にお腹の調子を良くするだけでなく、私たちの体で最も重要な免疫器官である小腸に深く関わり、免疫力を根本から支えています。

パイエル板に取り込まれるためには、前述のとおり乳酸菌は小さいほど、そしてその量が多ければ多いほど効果的なのですが、一般的な加工では乳酸菌同士が凝縮してかたまってしまい、残念ながら効率的にパイエル板に届かず、体内に吸収されにくくなっています。

こきあ相談薬店が取り扱っております、腸活プレミアム1.2兆はヒト腸管由来の乳酸菌とすぐき漬け由来の乳酸菌を特許技術でナノ型加工されています。水分と出会うとバラバラなるという性質があり、凝集することもありません。

つまり小さく小さくなったナノ型乳酸菌が、腸管免疫のスタート地点であるパイエル板にアタックすることにより、腸管免疫システムが作動し、体の免疫力がアップするのです。

しかも腸活プレミアム1.2兆には1.2兆個の乳酸菌(死菌)が含まれています。では、なぜ1.2兆個なのか?!

これは、長寿で有名なブルガリアの人が1日に約1.5リットルものヨーグルトを摂るそうなのですが、そこには約1兆個の乳酸菌が含まれていることから、日ごろの健康維持にはそれくらいの乳酸菌が必要だということで1.2兆個の乳酸菌が含まれている訳です。

腸活1.2兆は1日約140円弱で続けていただけます。この小腸への投資が自身の健康を守ってくれることになります。

一番下にありますオンラインショップからも購入していただけます。

根本から治していくために

こきあ相談薬店ではお越しいただいた際に、お客様の生活スタイルや食事の摂り方などを詳しくお聞きし、それぞれお一人お一人に適した漢方薬、漢方食品、サプリメントなどをご提案すると同時に、その方に合った生活や食事の養生法をお伝えしています。

体調というものは一度正のスパイラルに入ると、どんどん良くなっていくものです。今現在、負のスパイラルに陥っているものを、正のスパイラルにもっていくことをサポートするのが我々がおすすめする物とアドバイスである思っていただければよいです。

これらを決め、始められるのはあくまでもお客様ご本人です。こきあ相談薬店が出来ることはそれを後方支援することです。

こきあ相談薬店へは下記の方法でご連絡いただけます。ご予約は公式ラインからご連絡いただくのが確実です。

お電話(06-7897-7116)、メール(kochia.yakuten@gmail.com)、公式ラインホームページのお問い合わせ欄https://kochia-yakuten.com/contact/インスタグラムのDMで承ります。

このブログはこきあ相談薬店の薬剤師 芳田がお届けしました。最後までお読みいただきましてありがとうございました。

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