あるテレビの情報番組で、特に暑い毎日が続くときに起きやすい「蓄積脱水」に気を付けて!というような内容をやっていました。

本日はこの「蓄積脱水」というキーワードを深堀していきます。

このブログが暑い夏を健康に乗り切るための参考にしていただけることを願っています。

脱水になると危険な理由は生命活動を脅かされるから

人間の体の水分量は、年齢や性別、体脂肪率によって異なりますが、成人で体重の約50〜60%を占めると言われています。

具体的な目安は以下の通りです。

  • 成人男性: 約60%
  • 成人女性: 約55% (男性よりも体脂肪率が高いため、水分量がやや少ない傾向にあります)
  • 乳幼児: 約75〜80% (生まれたばかりの赤ちゃんは特に水分量が多いです)
  • 高齢者: 約50% (加齢とともに筋肉量が減り、体内の水分を蓄える能力が低下するため、成人よりも少なくなります)

この水分は、血液、細胞内液、細胞外液(組織液、リンパ液など)として体中に存在し、以下のような生命活動を維持するための様々な重要な役割を担っています。

  • 体温の調節
  • 栄養素や酸素の運搬
  • 老廃物の排出
  • 関節の潤滑
  • 細胞の機能維持

など、水はまさに私たちの生命活動の根源と言えるでしょう。

そんな重要な働きのある水が体内から足りなくなる「脱水」は単に喉が渇くというレベルを超え、血液、体温、電解質、臓器機能など、生命維持に必須のあらゆるシステムに深刻な影響を及ぼします。

脱水が起こりやすい状況は、暑い環境で大量の発汗があった時、発熱などで体温が高い時、下痢や嘔吐などの消化器系の症状がある時などに急激に起こりやすい急性脱水

と、皮膚や呼気からの水分の蒸発であったり、水分補給の不足などにより徐々に脱水が進行していく蓄積脱水があります。

本日のブログではこの誰にでも起こりうる蓄積脱水に焦点をあててお話を進めていきます。

蓄積脱水とは?体内の水分が少しずつ失われていくこと

蓄積脱水とは、文字通り体内の水分が少しずつ、しかし確実に失われていく状態が蓄積した結果、起こる脱水症状のことです。

一度に大量の水分が失われる熱中症などによる急性脱水とは異なり、自覚症状が少ないまま進行することが多いため、気づかないうちに、ある時急にバタン!と倒れこむような深刻な状態に陥ってしまうことがあります。

蓄積脱水が起こる原因

  • 意識的な水分摂取不足: のどが渇いたと思う時には、実際は体の脱水症状はかなり進んでいるといわれています。のどが渇いたと感じる前に、こまめに水分を摂ることが大切ですが、忙しさなどでついつい水分補給を怠ってしまうことがあります。特に、高齢者の方は喉の渇きを感じにくくなるため、注意が必要です。
  • 不感蒸泄: 呼吸や皮膚から、意識しないうちに常に水分は失われています。これを不感蒸泄と呼び、特に乾燥した環境や発熱時、運動時などは不感蒸泄量が増加します。
    飛行機内なども湿度が非常に低いため、不感蒸泄が増えやすい環境です。
    新生児・乳幼児は大人に比べて体表面積に対する体重の割合が大きく、皮膚のバリア機能も未熟なため、不感蒸泄の割合が高いです。
    また、甲状腺機能亢進症などの代謝が亢進する疾患の場合、体温が上昇しやすく、それに伴い不感蒸泄も増加することがあります。
  • 利尿作用のある飲食物の摂取: コーヒーや緑茶などカフェインを含む飲み物や、アルコールには利尿作用があり、摂取した以上に水分を排出してしまうことがあります。
  • 特定の疾患や薬剤: 糖尿病や腎臓病などの疾患、あるいは一部の薬剤には、体内の水分バランスに影響を与えるものがあります。

蓄積脱水のサイン

初期のサイン

自覚症状が少ないと言われますが、以下のようなサインがあれば、蓄積脱水の可能性があります。

  • 体の倦怠感やだるさ・・・水分不足によって血液循環が悪くなり、酸素や栄養素の運搬が滞ることで起こります。
  • 集中力の低下、頭がぼーっとする・・・脳への血流が一時的に低下することで起こります。
  • めまいや立ちくらみ・・・首から上への血流が一時的に低下することで起こります。
  • 口の中の乾燥、ねばつき・・・これは水分不足のかなり早い段階で現れるサインの一つです。
  • 皮膚の乾燥、弾力がない・・・手の甲の皮膚をつまんで離したときに、戻るのに時間がかかる(ツルゴール低下)場合や親指の爪を5秒ほど圧迫した時に赤みが回復するまでに一定以上の時間がかかった場合、脱水が進んでいる可能性があります。(下参照)

※霧島市立医師会医療センター薬剤部 DI ニュースから引用

  • 尿の量が少ない、色が濃い・・・(健康な尿は薄い黄色〜透明に近い)
  • 便秘がちになる・・・腸内の水分が不足すると、便が硬くなり排出しにくくなります。

これらの症状は他の体調不良とも重なることがありますが、水分摂取を意識しても改善しない場合は、医療機関を受診することをおすすめします。

蓄積脱水が進行した場合(重度)

これらの症状がさらに悪化し、重度の脱水に陥ると、命にかかわる危険な状態になることもあります。以下のような症状が出た場合は、速やかに医療機関を受診することが重要です。

  • 意識障害(傾眠、昏睡)
  • けいれん
  • 血圧の低下、頻脈
  • 体温の上昇(熱中症様の症状)
  • 腎機能の低下(尿が出ない、浮腫)

特に注意が必要なケース

  • 高齢者: 喉の渇きを感じにくく、意識的に水分を摂る習慣が少ないため、蓄積脱水になりやすいです。また、糖尿病や腎臓の機能低下などの持病があったり、下痢や嘔吐を伴う病気にかかった時、利尿薬など服薬中の薬の影響で、より脱水が進みやすいこともあります。
  • 乳幼児・子供: 体重あたりの水分量が大人より多く、体温調節機能も未熟なため、脱水になりやすいです。
  • 基礎疾患のある方: 糖尿病、腎臓病、心臓病などの持病がある方は、脱水が病状を悪化させる可能性があります。
  • 運動量が多い方、汗をかきやすい方: 水分だけでなく電解質も失われるため、適切な補給が必要です。

蓄積脱水から身を守るために

蓄積脱水を防ぐためには、日頃からの意識的な水分補給が最も重要です。

  • のどが渇く前にこまめに水分を摂る: 一度に大量に飲むのではなく、コップ1杯程度の水を1日数回に分けて飲みましょう。
  • 起床時と入浴後、就寝前には必ず飲む: 水分が失われやすいタイミングです。
  • カフェインやアルコールの摂取に注意: 飲んだ量と同じくらいの水を一緒に摂るなど、意識的に補給しましょう。
  • 水やお茶を常備する: 目に入るところに置いておくと、意識的に飲めます。

蓄積脱水は、日々の生活習慣が大きく影響します。健康的な毎日を送るためにも、ぜひこの機会に水分補給の習慣を見直してみてくださいね。

意識的に水分を摂取するのに効果的な方法

1. 水分摂取の「見える化」と「目標設定」

  • マイボトル・マイカップの活用:
    • お気に入りのマイボトルやマイカップを常に手元に置いておくことで、自然と目に入り、水分摂取を促します。
    • 自宅や職場だけでなく、外出時も持ち歩くようにしましょう。
    • ボトルの目盛りを活用して、どれくらい飲んだか、あとどれくらい飲むべきかを確認するのも良い方法です。
  • 目標量を設定する:
    • 「1日に2リットル飲む」といった漠然とした目標ではなく、「午前中に500ml、午後に1リットル、夜に500ml」など、時間帯ごとの目標を設定すると達成しやすくなります。
    • 最初は少し低めの目標から始めて、徐々に増やしていくのも良いでしょう。

2. 水分摂取の「タイミング」を意識する

  • 起床時: 寝ている間に失われた水分を補給するため、目覚めたらコップ1杯の水を飲むことを習慣にしましょう。
  • 食事の前後: 食事中だけでなく、食事の30分前や食後にも意識的に水分を摂ると良いでしょう。
  • 入浴前後: 入浴中は大量の汗をかくため、入浴前と後にコップ1杯の水を飲むようにしましょう。
  • 就寝前: 寝ている間の脱水を防ぐため、就寝30分〜1時間前に少量(コップ半分程度)の水を飲むのも効果的です。ただし、飲みすぎると夜中にトイレに起きる原因にもなるので、ご自身の体に合った量を見つけることが大切です。
  • 運動中・運動後: 運動量に応じて、こまめな水分補給が必須です。
  • 休憩時間や気分転換の時: 仕事や勉強の合間に一息つく際に、コーヒーではなく水やお茶を選ぶ習慣をつけるのも良いですね。コーヒーや紅茶は利尿作用があるので、飲む場合は同量の水を別に摂る意識が大切です。

3. 水分摂取の「方法」に工夫を凝らす

  • 飲み物の種類を工夫する:
    • 基本は水ですが、たまには麦茶、ルイボスティー、ハーブティーなど、カフェインの少ないお茶を取り入れると飽きずに続けられます。
    • レモンやミント、きゅうりなどを入れたフレーバーウォーターは、風味が増して飲みやすくなります。
    • 暑い時期や運動後などには、経口補水液やスポーツドリンク(糖分が少ないもの)も有効です。
    • こきあ相談薬店では大麦若葉とクエン酸をペットボトルのお水に溶いて持ち歩き、ちびちび飲むことをお勧めしています。水分だけでなく汗などにより失われやすいビタミン・ミネラルの補給にもなります。
  • 「ついで飲み」を意識する:
    • トイレに行くたびに水を飲む、テレビCMのたびに一口飲む、など、何かの行動と紐付けて水分補給をするようにすると、忘れにくくなります。
  • 水分を多く含む食品を取り入れる:
    • きゅうり、トマト、スイカなどの野菜や果物は水分を豊富に含んでいます。食事からも水分を摂取することを意識しましょう。
    • スープや味噌汁なども良い水分源になります。
    • とくに朝食にこれらのものを意識して摂り入れると寝ている間の水分不足の解消にもなり、また体を目覚めさせ代謝を促すことになり日中の脱水予防に効果的です。
  • アプリやリマインダーを活用する:
    • スマートフォンアプリで水分摂取量を記録したり、定期的に水分補給を促す通知を設定したりすることも有効です。

4. 環境を整える

  • 水筒やグラスを手の届くところに置く: 目に入る場所に置いておくことで、無意識に手に取ることが増えます。
  • 定期的に補充する: 水筒が空になったらすぐに補充するなど、いつでも飲める状態にしておくことが大切です。

継続のためのアドバイス

  • 完璧を目指さない: 毎日目標量をクリアできなくても、落ち込む必要はありません。前日より少しでも意識できたことを褒めましょう。
  • 体調や活動量に合わせる: 暑い日や運動した日は多めに、そうでない日は少なめにするなど、柔軟に対応しましょう。
  • 楽しむ工夫をする: 好きなデザインのボトルを使う、いろんなフレーバーを試すなど、水分補給を楽しい習慣に変えましょう。
  • その他、ツバメの巣エキスの利用:こきあ相談薬店では体内の水分を保持してくれる、東洋医学でいう「補陰」効果があるといわれている燕の巣エキスを常日頃から摂取されることをお勧めしています。必要以上に水分が体から出ていくことを守ってくれると同時にお肌も綺麗になる一石二鳥のサプリメントです。

ちょつとした体の異変に敏感になりましょう!

夏場になり便秘がちになってませんか?

口の中が粘ついたり、舌がざらつくような、いつもとは違う感覚はありませんか?

唇やお肌がいつもより乾燥気味だったり、ツヤがなくなったなぁ~と感じておられることはありませんか?

トイレの回数がいつもより減っていませんか?尿量は?尿の色が濃くなっていませんか?

何かに集中して水分を摂ることを忘れていませんか?あるいは、常日頃からあまり水分を摂る習慣がない方はおられませんか?

コーヒーやアルコールばかり飲んで水やお茶はほとんど飲まないという方はおられませんか?

身体のちょっとした異変に気付く。毎日の生活をちょっと気遣う。このような些細なことが自分の健康を守る習慣になるのではないでしょうか。

とくに年々暑さが厳しくなる夏こそ、これらのことには十分気を付けてお過ごしになってください。

根本から治していくために

こきあ相談薬店ではお越しいただいた際に、お客様の生活スタイルや食事の摂り方などを詳しくお聞きし、それぞれお一人お一人に適した漢方薬、漢方食品、サプリメントなどをご提案すると同時に、その方に合った生活や食事の養生法をお伝えしています。

体調というものは一度正のスパイラルに入ると、どんどん良くなっていくものです。今現在、負のスパイラルに陥っているものを、正のスパイラルにもっていくことをサポートするのが我々がおすすめする物とアドバイスである思っていただければよいです。

これらを決め、始められるのはあくまでもお客様ご本人です。こきあ相談薬店が出来ることはそれを後方支援することです。

こきあ相談薬店へは下記の方法でご連絡いただけます。ご予約は公式ラインからご連絡いただくのが確実です。

お電話(06-7897-7116)、メール(kochia.yakuten@gmail.com)、公式ラインホームページのお問い合わせ欄https://kochia-yakuten.com/contact/インスタグラムのDMで承ります。

このブログはこきあ相談薬店の薬剤師 芳田がお届けしました。最後までお読みいただきましてありがとうございました。

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